「川崎病」ってどんな病気?合成洗剤アレルギーってホント?
2017/05/28
子どもの病気として「川崎病」って聞いたことがある人もいるかもしれないわね。
これ、英語でも「Kawasaki disease」という血管炎症症候群のことなの。
1961年に4歳の子どもが高熱を出して、目は充血、くちびるにも異常があって病院に運び込まれたのだけれど、その時の小児科担当医が川崎という名前の医師だったのね。
でも、意外に新しい病気でビックリしなかった?
その後、各地で同じような子どもの患者さんが報告されるようになったけど、結局は原因不明で名前だけが「川崎病」として残ったの。
正式な名前もあって、ちょっと長いんだけど「小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群」っていうんだけど、神奈川県川崎市の公害とは無関係だから間違わないでね。
多い時には、年に1万5千人もの乳幼児が川崎病にかかったんだそうよ。そこで気になるのが、この病気が流行った時期よね。そう!ちょうど日本で合成洗剤が普及し始めた時期と一致するのよ。
1969年に名古屋大学の坂本教授たちが、川崎病の原因を「合成洗剤によるアレルギー説」っていう内容の論文を発表して、大論争になったのよ。
その内容というのは、合成洗剤で洗ったおむつを肌につけていたこと、合成洗剤が発売される前には、川崎病の症例はまったくないこと、合成洗剤の普及とともに患者が増えていることを根拠にしているの。
0〜4歳の子どもによく見られる病気で、手足の指先から皮膚の皮がむけるし、高熱や舌が真っ赤になる、目が充血する、手足がむくむ、などの症状があるみたいね。最初は40℃近い高熱が出て、それが4〜5日続くそうなの。心配よね。
しかも、1982年に1万5千人の大流行した後も、2010年から3年連続で1万2〜3千人を超えて増え続けているんですって。
1970年には厚労省に川崎病研究班が設置されているんだけど、
・抗生物質、水銀の中毒説
・ウイルスの感染説
・ダニ説
などが出されては、結果はいずれも「シロ」だったそうなの。
いまだに原因のわからない川崎病、今も子どもたちが苦しんでいると思うとかわいそうだし怖いわね。合成洗剤説は黙殺された形になっているけど、なんだか無関係にはとても思えないわね。
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