お酢を台所用石けんで洗うと、ベタベタするのは何故?
2017/07/20
環境へ気を使って、台所用洗剤を石けんに変えたけど、酢を使ったあとのお皿を洗うと、ベタついて気持ち悪いわよね。
これって、どうしてなのかしら?
石けんは、脂肪酸ナトリウムとか脂肪酸カリウムとかで出来ているの。これは脂肪酸とカセイソーダでできるアルカリ性のものよね。そこに、酸性の酢が混ざると、石けんのアルカリ性と反応して中和してしまうの。つまり、石けんは原料の脂肪酸に戻ってしまうってワケ。脂肪酸は油脂なんだから、そりゃベタベタするわよね。
結局は、お酢がベタベタするんじゃなくて、石けんが分解されてベタベタしているのね。
石けんの原料である脂肪酸は、「酸」って名前がついているのに、油みたいな状態になってて、水に溶けないんですって。
見た目も油脂と変わらないから、お酢のついた食器を直接石けんで洗うと、石けんが元の脂肪酸になってしまって、皿どころか、スポンジまでべとべとになっちゃうのよ。
お酢のついたお皿を洗う時は、まず水で流したり、いらない布やキッチンタオルなんかで拭き取ってから洗うといいわね。
このお酢で石けんがベタベタになる性質を利用して、石けんと合成洗剤を見分ける方法を教えるわね。
まず、石けん液は、お酢を入れるとすぐに白くにごって、しばらくすると表面に油のようなものが浮いてくるの。石けんの量に対して酢の量が少なすぎると、にごるだけだから、ある程度の量の酢を入れてみて。濃い石けん液の中に多めの酢を入れると、ドロドロの白いものが浮いてくるわよ。
一方で、台所用の合成洗剤に酢を入れると、にごることもなく、何も浮いてくることもないのよ。台所用合成洗剤は中性だから、酸性の酢とは何も反応しないのね。
最近は「弱酸性」と書かれた台所用洗剤もあるけど、これはクエン酸というものを配合したもので、合成界面活性剤を使っていない訳じゃないのよ。
安全なもののつもりで買った台所用洗剤が、合成洗剤かどうか、お酢で実験してみてね!
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