界面活性剤の登場は、世界をどう変えたのか?
2017/03/05
石けんに代表される界面活性剤だけど、いつ生まれたか知ってる?どうやって生まれて、どんな進化をしたか見ていくことで、今のアトピーや敏感肌の原因が見えてくるかもしれないわ。
まず、界面活性剤の誕生は、やっぱり石けんなの。なんと紀元前3000年代には、もう石けんを使ってたというから驚きよね!メソポタミア文明の起源とも呼ばれているシュメール民族の粘土板に、石けんが薬用として使われていたことや、その作り方まで書いてあったそうよ。
メソポタミア文明って、歴史の教科書にも出てたわよね。
そんなに古い歴史を持つ石けんだけど、旧約聖書にも出てくるほど人々の生活に密着してたのよ。何に使っていたかというと、衣服を洗ったりしてたみたい。今と変わらないわね。
紀元前1000年代のローマでは「サプルの丘の土」が、汚れをよく落とす不思議な土として大切にされていたんですって。なぜ汚れをよく落としたかというと、この丘では羊を焼いて神に供えていて、焼いた時にしたたり落ちる羊の脂と木の灰がたまって、自然に石けんらしいものができたんだと言われてるわ。
木の灰はアルカリ成分だし、現在石けん作りに使われている苛性ソーダは強アルカリなのよね。
西暦100年になると、ブナの木を燃やした灰の汁と、ヤギの脂肪でで石けんを作る方法が確立されていたんですって。9世紀には、ヨーロッパにシャボン職人がいたそうよ。
さて、日本にはどうやって石けんが伝わったのかしら?
どうやら16世紀にポルトガルから入ってきて、17世紀には中国からも入ってきたらしいわ。ポルトガルで石けんを「シャボン」と呼ぶから、日本でも第二次世界大戦の前まではそう呼んでいたのよ。
日本って、意外に石けんは遅かったのね。それまではどうやってたのかしら。
実は似たような洗浄剤はちゃんとあって、灰汁、ムクロジ、サイカチ、クチナシ、エゴノキなんかの植物や、米のとぎ汁を使っていたそうよ。本当に洗浄剤として役に立つのかしら?
これらには「サポニン」っていう成分が含まれてて、今では血糖値が上がるのを抑えるとかでサプリメントなんかでもよく聞くわね。
サポニンは水に溶けて、降ると泡が立ったりして、界面活性剤としての作用がちゃんとあるのよ!今でも国によってはシャンプーとして使ってるところがあるんですって。
この頃までは、環境はもちろん、人間の皮膚も健康だったのかもしれないわね。
日本で初めて石けんが発売されたのは、明治23年のこと。石けんは、界面活性剤から合成界面活性剤へこの100年でものすごく進化したって訳よね。
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