洗濯用合成洗剤に使われている「蛍光剤」って何?

2017/01/20 2017/01/20

アトピー性皮膚炎や、敏感肌の人は、直接肌に増える洗濯物にも気を使うわよね。特に洗濯洗剤は、市販のもの以外に手に入れにくくて困ってしまうわね。

なるべく刺激がないものを使いたくて、成分表を見るけど、その中でも気になるのが、

「蛍光剤」

蛍光増白剤とか蛍光白色染料とも呼ばれているのよ。
さて、これ、いわゆる汚れを落とす成分じゃないの。
蛍光剤は合成化学物質であり、合成染料なんですって！
せ、染料？

そうなの、蛍光剤とは、元々衣類の色が鮮やかに見えるようにと、たいていの衣類に製造時に蛍光剤付着加工っていうものがされているのよ！目に見えない太陽光線なんかを吸収して、目に見える紫や青い光に変えて発する染料なのね。

洗濯するうちに、その蛍光剤がとれてしまうと、白いものは黄ばんで見えるし、色物は色落ちしたように見えてしまうの。それを防ぐために、洗濯洗剤に蛍光剤を入れてるってワケ。

まるで洗剤のおかげですごく汚れが落ちて、キレイになってるようなイメージの広告があるけど、洗濯物が白く輝くのは、蛍光剤で染めてるからなのね！なーんだ。言葉のトリックなのか！

それって、洗剤の本来の目的である「汚れを落として清潔にすること」とは大きく違うわね。白く見せかけているだけの洗剤とは、本質的に違うってことを、しっかり理解しなくちゃ！

蛍光剤ってどんな物質？

「食品衛生法」では、食品および食品と直に接する包装材や紙ナプキンなどに蛍光剤を使うことは禁止されているの。日本薬局方でも、ガーゼや脱脂綿なんかには使用禁止。そこはとりあえず安心ね。

蛍光剤には「スチルベン」という分解されにくい物質が含まれていて、下水処理場でもほとんど分解されないんですって。

処理場から流れてくる水が流れてくる川に、ブラックライトを当てると、青白く光るそうなの。本物の蛍はどんどん減っているのに、皮肉なものね。
あと、蛍光剤は発がん性や皮膚への刺激があるとも言われてるわ。

まぁ、発がん性に関しては口からたくさん飲んだら……、という程度だそうだけど、皮膚への刺激は、アトピーや敏感肌の人には聞き捨てならないわよね。

欧米でのテストでは2000人からデータを取った結果、ほとんど問題ないとされたようだけど、ごく少数の人は一時的に皮膚が赤くなったそうよ。
皮膚の弱い人は、気をつけるに越したことはないわね。

洗濯洗剤を選ぶ時、蛍光剤が入っているかどうかで迷ったら、蛍光剤の役割を思い出してみてね。