「雨水利用推進法」って何？雨水って家庭で利用できるの？

2017/08/05 2017/08/05

雨って空からただ降ってくると思ってたけど、よく考えてみると立派な資源よね？普段使ってる水道水だって、元はといえば、雨なんだものね。だったら、家庭で利用できたらそうとう節約になるんじゃないかしら？

実は、2014年に「雨水利用推進法」っていう法律が施行されたのよ。現代の都心部は、ほぼアスファルトやコンクリートで覆われていて、そこに降った雨は地下に浸透しないのね。浸透しないで流れ出すから、都市型水害が発生しやすい状態なの。

ところが、一軒家の屋根に降る雨は、年間にして100トンくらいもあるらしいの。東京の４人家族の一般的な家庭で使う水の量は、400トンくらいっていわれてるから、雨水は年間の４分の１も補えるのね。

トイレの水や、庭の植木、車を洗う、洗濯にも使えるっていうから、雨水を溜めて使えば、かなり水道代が浮かせるわよね！

雨水で洗濯なんて、大丈夫？と思うだろうけど、実際にテストした人がいるのよ。

石けんと合成洗剤の洗浄力比較実験だったんだけど、それに雨水を利用したのね。その結果、なんと水道水よりも雨水のほうが泡立ちがよくて、液が透明になったんですって。

これって、水道水の中にミネラルが含まれてて、洗濯物にその金属イオンが石けんや洗剤と反応して金属のカスができてしまうからなんだそうよ。

一方で、雨水は金属イオンを含まない軟水だから、純粋な蒸留水だってことになるの。特に石けんでの洗濯には、雨水が向いていて、石けんカスもできないから洗浄力が100％発揮できるし、河川や海に流しても、海のカルシウムと結びついて魚や微生物のエサになるのね。
洗濯物もキレイになるし、自然にもやさしいなんて、一石二鳥じゃない！

それでも雨って、汚い感じがするでしょう？それは、空から落ちてくる時に、空気中の浮遊物を取り込んで落ちてくるからなのよ。屋根や雨樋の汚れも含まれるわね。